日本語の誤った使い方をしている例
という感じの記事があった。
アンケート調査だ。
国語に関する世論調査かな。
調査の中でも
「本来の意味とは違う使われ方」
という部分が新聞に載っていたので
たぶんその部分は
多くの人が気になる項目なのだろうと思う。
調査で質問された言葉は3つ。
以下に正しい意味と誤解された意味
およびパーセントも含めて書いてみます。
(文化庁のホームページより引用)
引用元:国語に関する世論調査
「檄を飛ばす」
○自分の主張や考えを広く人々に知らせて同意を求める 22.1%
×元気のないものに刺激を与えて活気づける 67.4%
「やおら」
○ゆっくりと 39.8%
×急に、いきなり 30.9%
「なし崩し」
○少しずつ返していく 19.5%
×なかったことにする 65.6%
これをみると「やおら」は
正しい人と間違った人の割合が近いけれど
「檄を飛ばす」「なし崩し」は
圧倒的に間違っている人が多い。
言葉は難しい。
日本語を使用している人の
およそ6割が
間違った使い方をしていて
でもそれで話が通じるのである。
そうなると
言葉において間違った使い方というのは
いったい何なんだろうとも思う。
あるいは
正しい使い方はおよそ2割しかいないので
正しい使い方をしようとすると
会話が通じなくなる
ということが起こるはずです。
例えば
外国の人が日本語を学習するときは
おそらくは
「正しい使い方」を学ぶのだろう。
正しい使い方を学んだ外国の人が
日本で
「このあいだ、あなたに借りた借金、なし崩しにするよ」
と言うと
およそ6割の人が
「いやいや、借りたお金は返そうよ」と
反応すると思われる。
そこで、正しい使い方を学んだ外国の人は
「だから、なし崩しにするって言っているでしょ」
と答えることになる。
これでケンカになると、非常によくない。
この外国の人とお金を貸した日本の友人は
言葉を言い換えながら意思疎通を図り
分かりあい、仲直りしてほしい。
と思う。
言葉は難しい。
たぶん、「無し」「崩し」という言葉から
山のように積み重なった借金が
ガラガラと崩れてなくなってしまうような
イメージが浮かぶのだろう。
「檄を飛ばす」もイメージが意味を誘導する
のだと思う。
「やおら」は言葉の響きからは
「ゆっくり」している気がするから
正しい使い方の割合のほうが多いのかな。
でも例えば
「喧嘩して黙り込んでいた彼は、
やおら立ち上がり、部屋を出て行った」
という文章を読むと
「急に立ち上がって、出て行っちゃった。。」
という意味でも場面が想像できるし
「怒って急に出て行った」という設定として
違和感がないから誤解が生じるのだろうと思う。
問題は
本来の意味通りに使っていないから
「悪い」
と考えるかどうかだと思う。
その言葉の誤解(間違った使い方)をとらえて
「悪い」と
非難する(される)とか
馬鹿にする(される)ことがなければいいなと思う。
意味が通じたらスルーするのもいいし
「実はこういう意味なんだよね」と伝えるのもいい。
どちらにしても言葉の誤用が原因で
必要以上に
誰かが不愉快な思いをしたり争いになったりすることは
とても悲しいことだと思う。
うまく回避できればいいんじゃないかと思う。
ところで、先ほど使った「とても」も
もともとは
「とても~ない」という否定文で使っていた。
でもいつの間にか
否定文ではない文章で使うことも違和感がなくなった。
言葉は変化するものだ。
それが正しいとか正しくないとか善悪とか
その人の価値とかに短絡的に
結び付けないように気を付けたいと思う。
ちなみに
「敷居が高い」も
「過去に申し訳ないことをした家には入りづらい」
という感じの意味らしい。
僕は完全に誤用していて
「あの店は高級な店だから敷居が高い」という感じで
「入りづらい」という意味だと思っていた。
この「敷居が高い」もどこかでアンケートがあった気がする。
かなり多くの人が誤用していた気がする。
誤用が多い言葉については
場合によっては新しい用法ということで
辞書の意味の中に加えてもらうことはできないのかな。
実際、「敷居」が「高い」と、
過去に何か申し訳ないことをしていなくたって
その部屋には入りづらいですよ。
イメージ的には
「柵のように立ちはだかる敷居を、
一生懸命またいで越えて部屋にはいる」イメージです。
その柵の高さが
「お店のメニューの高さ」や
「その部屋の品格の高さ」に
なんともぴったりイメージがあてはまるんですよ。
ここまで言葉とイメージがぴったりくるんだから
新しい用法としてくれてもいいんじゃないかと思います。
だいたい「過去に申し訳ないことをしてしまった家」なんて
そうそうない(と自分では思っている)し、
「不義理をした店」もそうそうない(と自分では思っている)から、
そうなるとほとんど使うことのない言葉になるんじゃないかな。
実際、正しい意味で使う時が来るとすると
どういうシチュエーションなんだろう。
とりあえず、まあ、正しさや誤用などについては
言葉に詳しい方々や辞書の出版社の方々等に議論いただくとして
まあ、それによって自分も誰かもあまり傷つくことが
ないようにしていたいなあ、
とぼんやり思った、という雑記でした。
2018.10.7 him&any
©2018 him&any
という感じの記事があった。
アンケート調査だ。
国語に関する世論調査かな。
調査の中でも
「本来の意味とは違う使われ方」
という部分が新聞に載っていたので
たぶんその部分は
多くの人が気になる項目なのだろうと思う。
調査で質問された言葉は3つ。
以下に正しい意味と誤解された意味
およびパーセントも含めて書いてみます。
(文化庁のホームページより引用)
引用元:国語に関する世論調査
「檄を飛ばす」
○自分の主張や考えを広く人々に知らせて同意を求める 22.1%
×元気のないものに刺激を与えて活気づける 67.4%
「やおら」
○ゆっくりと 39.8%
×急に、いきなり 30.9%
「なし崩し」
○少しずつ返していく 19.5%
×なかったことにする 65.6%
これをみると「やおら」は
正しい人と間違った人の割合が近いけれど
「檄を飛ばす」「なし崩し」は
圧倒的に間違っている人が多い。
言葉は難しい。
日本語を使用している人の
およそ6割が
間違った使い方をしていて
でもそれで話が通じるのである。
そうなると
言葉において間違った使い方というのは
いったい何なんだろうとも思う。
あるいは
正しい使い方はおよそ2割しかいないので
正しい使い方をしようとすると
会話が通じなくなる
ということが起こるはずです。
例えば
外国の人が日本語を学習するときは
おそらくは
「正しい使い方」を学ぶのだろう。
正しい使い方を学んだ外国の人が
日本で
「このあいだ、あなたに借りた借金、なし崩しにするよ」
と言うと
およそ6割の人が
「いやいや、借りたお金は返そうよ」と
反応すると思われる。
そこで、正しい使い方を学んだ外国の人は
「だから、なし崩しにするって言っているでしょ」
と答えることになる。
これでケンカになると、非常によくない。
この外国の人とお金を貸した日本の友人は
言葉を言い換えながら意思疎通を図り
分かりあい、仲直りしてほしい。
と思う。
言葉は難しい。
たぶん、「無し」「崩し」という言葉から
山のように積み重なった借金が
ガラガラと崩れてなくなってしまうような
イメージが浮かぶのだろう。
「檄を飛ばす」もイメージが意味を誘導する
のだと思う。
「やおら」は言葉の響きからは
「ゆっくり」している気がするから
正しい使い方の割合のほうが多いのかな。
でも例えば
「喧嘩して黙り込んでいた彼は、
やおら立ち上がり、部屋を出て行った」
という文章を読むと
「急に立ち上がって、出て行っちゃった。。」
という意味でも場面が想像できるし
「怒って急に出て行った」という設定として
違和感がないから誤解が生じるのだろうと思う。
問題は
本来の意味通りに使っていないから
「悪い」
と考えるかどうかだと思う。
その言葉の誤解(間違った使い方)をとらえて
「悪い」と
非難する(される)とか
馬鹿にする(される)ことがなければいいなと思う。
意味が通じたらスルーするのもいいし
「実はこういう意味なんだよね」と伝えるのもいい。
どちらにしても言葉の誤用が原因で
必要以上に
誰かが不愉快な思いをしたり争いになったりすることは
とても悲しいことだと思う。
うまく回避できればいいんじゃないかと思う。
ところで、先ほど使った「とても」も
もともとは
「とても~ない」という否定文で使っていた。
でもいつの間にか
否定文ではない文章で使うことも違和感がなくなった。
言葉は変化するものだ。
それが正しいとか正しくないとか善悪とか
その人の価値とかに短絡的に
結び付けないように気を付けたいと思う。
ちなみに
「敷居が高い」も
「過去に申し訳ないことをした家には入りづらい」
という感じの意味らしい。
僕は完全に誤用していて
「あの店は高級な店だから敷居が高い」という感じで
「入りづらい」という意味だと思っていた。
この「敷居が高い」もどこかでアンケートがあった気がする。
かなり多くの人が誤用していた気がする。
誤用が多い言葉については
場合によっては新しい用法ということで
辞書の意味の中に加えてもらうことはできないのかな。
実際、「敷居」が「高い」と、
過去に何か申し訳ないことをしていなくたって
その部屋には入りづらいですよ。
イメージ的には
「柵のように立ちはだかる敷居を、
一生懸命またいで越えて部屋にはいる」イメージです。
その柵の高さが
「お店のメニューの高さ」や
「その部屋の品格の高さ」に
なんともぴったりイメージがあてはまるんですよ。
ここまで言葉とイメージがぴったりくるんだから
新しい用法としてくれてもいいんじゃないかと思います。
だいたい「過去に申し訳ないことをしてしまった家」なんて
そうそうない(と自分では思っている)し、
「不義理をした店」もそうそうない(と自分では思っている)から、
そうなるとほとんど使うことのない言葉になるんじゃないかな。
実際、正しい意味で使う時が来るとすると
どういうシチュエーションなんだろう。
とりあえず、まあ、正しさや誤用などについては
言葉に詳しい方々や辞書の出版社の方々等に議論いただくとして
まあ、それによって自分も誰かもあまり傷つくことが
ないようにしていたいなあ、
とぼんやり思った、という雑記でした。
2018.10.7 him&any
©2018 him&any
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